howattoが追求するお菓子のおいしさの秘密とは… -とことん試作&研ぎ澄まされた味覚で選んだ材料たち-
どのお菓子を食べても「おいしい…」とため息しか出てこないhowattoのお菓子たち。
完成度の高さにはいつも驚かされているんだけれど、
そこには絶対にワケがあるはず…!
もちろん、原材料となる素材は一つひとつ吟味されているのは当然でしょうけれど、
具体的にどうやって素材を選ぶのか、についてご存じですか…?
ご存じない方が多いのでは…と思いますので、
howattoの裕美ちゃんから聞いた秘密を、もう少しお教えしましょう
(howattoの出血大サービスですよ、ムフフ)。
まず、『新鮮卵と牛乳のシフォン』の大事なベースとなる小麦粉は、
どうやってチョイスしたのかというと…
(卵については以前の記事↵にて紹介しておりますので、ご覧あれ)
ズバリ。
色々と取り寄せて、同じレシピで試作して試食…をひたすら繰り返したんだとか!
いろんな小麦粉を使って、一度に5~6台同時に焼いてみる
というような方法も取ったんだそうですよ!
「どの小麦粉にするか」という時点で、ガチの真剣勝負ですね。
小麦粉が決まったら、じゃあこれでレシピは完成!
…というわけではないということで(驚)。
今度は仕上げたい食感に合わせるため、小麦粉をブレンドしたり、分量を調整したり…。
同じく卵も同様に試作を重ねて、試しまくったそうなんです…!
特に『新鮮卵と牛乳のシフォン』については、試作を何十回も繰り返したのだとか…。
さらに…、これも忘れちゃいけない大事なポイントなのですが、
レシピは1回確定したらそれで終わり! というわけではなく、
たえずおいしさのチェックをしながら、日々進化させていってるというのですから、
レギュラーメニューだからといって、今後もあなどることはできませんっ!
たゆまぬ努力があるからこそ、
いつもおいしいシフォンケーキが日々生まれているのですね…!
ありがとう、howatto…。ありがとう、裕美ちゃん…。
また、ベースとなる材料だけでなく、フルーツなどの素材も、
howattoの地元である“徳島のもの”を“旬”にできるだけ使おう、というこだわりがあります。
ただ、このチョイスの基準についてはいたって単純明快。
裕美ちゃん自身が、食べて「おいしい!」と思うものを使う。
…以上!
知り合いの農家の方に分けてもらうことはもちろん、
いつも「何かおいしいものないかな…」と足を運ぶ産直市で物色(?)して発見するなど…。
常に、いい素材がないかとアンテナをピンと張っているんだそうです。
どんなに産地やブランドの肩書きがあったとしても、
反対に、素材にはなんのウリ文句がなかったとしても、
実際に食べてみて、howatto的に納得しなければ使わないし、
おいしさに惚れ込んだならば素材として使う。
裕美ちゃんの舌が間違いないからこそ、
おいしいお菓子が次々と誕生しているわけですね。
ありがとう、howatto…。ありがとう、裕美ちゃん…。
(再度、感謝)
そんな素材たちですが、
これがhowattoマジックによって、さらに姿を変えます。
素材そのものでもおいしい、でも、それにひと手間ふた手間加えて、
さらなるおいしい素材へと変身させることができるのが、howattoの真骨頂。
なかでも、私が仰天したのは、キンモクセイのシロップ。
秋が始まり、深まっていくころに満開になって甘い香りを漂わせるキンモクセイ。
ここ数年は、暑い夏がようやく終わり、これからやってくるであろう寒い季節を思わせて、
少し切なくなっちゃう…という、私にとっては季節の変わり目の風物詩のようなものです。
裕美ちゃんは、いろんな種類のシフォンケーキを焼くうちに、
「どんな素材でもシフォンケーキと合わせることができる」と実感。
ふと、庭のキンモクセイが満開になり、甘い香りに包まれたとき
「これもお菓子に使えるのでは…?」と、
howattoの神が裕美ちゃんの脳内に降臨(私の想像ですが)。
かつて飲んだ桂花陳酒のことを思い出して「絶対イケる」と確信したそうです。
また、中国ではキンモクセイを食用にされているということもリサーチで知ったうえで、
キンモクセイの香りを最大限に活かすには…と、
シンプルながらも濃厚なシロップを作って、見事にイメージを具現化することに成功!
季節の“一瞬”を閉じ込めた、ユニークなシフォンケーキはhowattoならでは、ですね。
キンモクセイの香りを楽しむだけでなく、
これを「お菓子に使ってみよう!」という発想は、
普通は生まれないと思いませんか…?
ありがとう、howatto…。ありがとう、裕美ちゃん…。
(howattoの神にも感謝…っていうか、神は裕美ちゃんか…)
ほかにも、秋が深まるころに登場する、栗の渋皮煮 ↵ も忘れちゃいけません…!
めちゃくちゃ時間をかけて、かつ、神経を尖らせながら、
ひと手間、ふた手間どころか…二十手間ぐらいかけてるんじゃないかと思うほどの大仕事。
下準備に丸1日、さらに、3日ほどかけて砂糖を少しずつ加えながら、
ゆっくりと、ツヤツヤの宝石のようになるまで煮るというんだから…
私なら気が遠くなってしまって、考えただけでクラクラしてきます…。
あまりのおいしさに、一瞬で胃の中におさまってしまうhowattoのお菓子たちですが、
食べる際には、選ばれし素材たちのことを思い浮かべること、忘れないでくださいね…!
書いた人:板東悠希(Studio Bang-Do! ↵ スタジオ・バンドゥー)
徳島生まれの徳島育ち。
阿波弁と英語の“なんちゃってバイリンガル”。
屋号は「スタジオ」と銘打っていながらも手掛けるのは…
ライターとして雑誌(阿波おどりグラビア誌『阿波楽』)やwebサイト(瀬戸内Finder)の取材・原稿執筆をはじめ、
海外デザイナーやメーカーと日本企業とのやりとりの通訳・翻訳、アテンドをしたり、
日本の中小企業の輸出や海外展示会のサポートをしたり、はたまた、瀬戸内国際芸術祭2019のオフィシャルツアーガイドをしたり、
…と「スタジオ」っぽくない仕事ばかり。
…とはいえ、幅広いフィールドで活動中。
howattoのお菓子に出会ったときから、シフォンケーキもビスコッティも大好物となり、
新作のお菓子については、「連絡せずとも自動的に予約」を強制発動させることにしている。
おかげで、糖質制限ダイエットなど、考えたこともないし、考える余地もない…。